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システムトレーダー、ツチヤのひとりごと > 書評
2008年10月07日(火) 23:01

書評「商品相場必勝ノート」

先々週の土曜日に岡地主催の秋山さんのセミナーを聴きに行った。 夏に名古屋であったセミナーも良かったが、今回は内容もこなれてきてさらによいお話でした。 大変勉強になりました。 稀に見るよいセミナーだったと思います。

ところで、秋山さんの紹介ページに林先生の「商品相場必勝ノート」のことが載っていた。 彼はこれを読んで大変感銘を受けたのだという。 それで私も昔のことを思い出した。 私の手元にあるのは93年の初版第4刷だから、私がこれを読んだのは15年前のことだ。

株式の入門書としてはいまもって「あなたも株のプロになれる」と「プロが教える株式投資」が双璧だと思う。 もしこれから株式投資を初めたいという人がいたら、まず真っ先にこの2冊を読まなければならない。

まあ、それはいいとして、商品先物の入門書としては、「商品相場の技術」もよいが、同じく林先生のこの「商品相場必勝ノート」がやはり秀逸なのではあるまいか?

このところ、世界中の株式市場が暴落して、株式の個別銘柄や株式先物などを売買している人は大損して青ざめているか、それとも大金が転がり込んできて笑いが止まらないかのどちらかだろうが、商品先物を売買している身としては、こんなに世界中のマーケットが大荒れしている中でも淡々といつもどおりの売買が続いているという印象で、普段と何も変わらない(笑)。

商品は株式と違って、あるアノマリーというか傾向がいったん発生するとなかなか消えないと言う素晴らしい性質を持つ。 この点は本書に書いてあるように文字通りトレーダーにとっては「自由な空気を吸えるようになった気がする」くらいありがたいものなのだ。

個人投資家にとっては株式よりも商品のほうがやりやすいと個人的には思っている。
興味のある人は本書を手にとって見てください。


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2008年10月04日(土) 21:41

書評「ジム・クレイマーの株式投資大作戦」

先日、新作映画「アイアンマン」を観ていたら、ジム・クレイマーが出てきてびっくりした。 それでこの書籍のことを思い出した。

本書は株式投資を主に「ロング」で攻めようと思っている人にとっては最適な相場書のひとつだ。 著者のジム・クレイマーは元ヘッジファンドのマネージャーで現在はCNBCの番組「マッドマネー」に出演したりしている。 「マッドマネー」のタレントぶりだけみると彼をキワモノと判断する人もいるかもしれないけれど、それはあくまでジムが意図してやっている演出であって、彼は紛れもなく成功したヘッジファンドマネージャーの一人で、本書に書かれている内容は極めてまっとうなものだ。 この点、単なる評論家とかまぐれあたりで成功した素人のカリスマ投資家とは明らかに一線を画す。

本当はもっと早くこの本を推薦書にあげれば良かったと思うが、周囲の人には直接せっせと勧めていたが、ここに書くのを忘れてた(^^;)。 これからグローバルにリセッションが継続するのなら、株式投資を「ロング」だけで攻めるのはさすがにしばらく厳しいかもしれないが、それでも第5章に書いてある「セクターローテーション」の記述は非常に役に立つと思う。

ところで、不思議なことだけれど、個人投資家向けの相場書で「セクターローテーション」についてきちんと書かれているものを、これ以外にほとんど見ないのだがなぜなんだろう??? 個人投資家はそんなの全然興味がないってことなのかな? それとも単にカリスマ投資家(?)でそういうことをやっている人がいないってことだろうか?

まあ、「セクターローテーション」の件はともかく、それ以外にもこの書籍に書いてある内容は、普遍的な原則ばかりなので、よく読んでおいていつかまた上げ相場がきたら忘れずにこのとおり実践すればいいんじゃないかな。
 
 
 
 
それはそうと、東宝シネマズの映画が始まる前に流れる宣伝で、秘密結社「鷹の爪」が演じている数分間の前座番組(?)がある。 この秘密結社「鷹の爪」の総統は、若い頃米軍のキラー衛星を偶然目の当たりにしてその惨状に憤慨し、世界中の人が争うことなく幸せに暮らせるようにするために、サラリーマンを辞めて、まず自分の手で世界征服を志した...ということを知って私はいたく感激し、東宝シネマズの映画の前座番組をすごく楽しみにしていた(笑)。

それが先日アイアンマンを観に行ったら、番組が一新されてクイズゲーム風に変わっていた。 う~ん、前のヤツのほうがよかったかも(>_<)。 「鷹の爪」ファンとしては新しいのもそこそこ面白いんだけどね(^^)v。


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2008年09月21日(日) 00:11

書評「株式運用と投資戦略―株式ポートフォリオ運用の理論と実務」

野村の金融研Q所から出ている大部な書籍です。 副題に「株式ポートフォリオ運用の理論と実務」とあるとおり、機関投資家が株式市場で運用するための教科書です。 この手の書籍の中では最も有名で、最も詳しく、最もわかりやすく書かれています。

だからと言って、個人投資家が読んで面白い内容ではありません。 ですが、機関投資家の運用とはいったいどういうものなのかを知るのには最適の書籍です。 これを読まれれば、個人投資家の「株式投資」とのあまりの違いにきっと驚かれることでしょう。

しかし、これを読む意味は単に読んで驚くことだけにあるのではありません(^^;)。 機関投資家の行動原理、パターンを知ることにより、それゆえにマーケットに発生するアノマリーを個人投資家として取りに行くために読むのです。 これらのアノマリーは個人投資家としてトレードを行い、個人投資家むけのトレード本だけを読んでいる場合にはほとんど気付くことはありません。

しかし、この書籍を読めば容易にそのいくつかに気付くことができるでしょう。 決して安くはない本ですが、その価値はあると思っています。 もちろん、一般的な意味での教科書としても優れています。


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2008年09月07日(日) 13:58

書評_「相場は生きている 相場実践編」

限月制度のない株式市場と異なり、商品先物市場においては、マーケット変動の説明変数として限月間のさやの形状が重要性を持つ。
これはいわゆるサヤトリの手法においてのみならず、片張りにおいても同様である。

限月間のさやの形状に関しては、岩本巌氏の「相場は生きている」が優れた教科書とされていたが、これは長らく絶版であった。 私はどうしてもこれが読みたくて15年ほど前に、日本橋にある日本商品取引員協会の資料室に通い、1冊だけ残っていた原本をコピーして何度も読んだ。

幸いにして昨年に復刊されたので、今は書店で購入することができる。


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2008年08月29日(金) 00:02

書評「市場間分析入門」

「先物市場のテクニカル分析」を著したジョン・マーフィーが書いた本に「市場間分析入門」という本がある。 前者はテクニカル分析の百科事典的な書籍で、既に定評が確立しており、この分野の書籍としては優れたものだ。

だが、後者はこの書籍が出版された当初に一度読んでみたことがあるものの、その後はその存在をすっかり忘れていた。 この本には債券、株式、商品、為替の相場が過去においてどのように動いたのかが延々と述べられているのだが、とにかく読んでいてつまらなかったのだ。 売買戦略っぽい話はほとんど出てこないので、私に限らず普通の人は飽きてしまうだろう。

だが、最近久しぶりに手にとってみて、実はこれは面白いのではないかと思うようになった。 この本が出版された当時は商品市況も低調であったし、従ってそれらの変動によって株価が動く度合いも低かったが、昨今のように商品価格のボラティリティが大きく、株価がそれに敏感に反応するようになると、異なったアセットクラス間の値動きの連関を軽視するわけにはいかない。

その観点でこの本を読みなおしてみると、たしかに具体的な売買手法そのものはちっとも書いていないものの、過去の相場において似たような局面を探すときに非常に便利であることに気付いた。 一冊置いておいてヨカッタ(笑)。 

だが、やはり一般的に言えば6000円はちと高いし、債券、株式、商品、為替の各マーケットの関連性を研究してマルチファクターモデルに落としこもうとでもしない限りは、読んでも意味のない書籍だから、誰にでも薦められる相場書ではないので、念のため(^^;)。


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2008年08月07日(木) 20:13

「ヘッジファンドの売買技術」

私が斉藤氏の著書を推薦したことで驚かれた方がおられるようだ。 だが、これは私のこれまでの主張を読んでいただければ別に晴天の霹靂などではなくてむしろ極自然な成り行きであろう。 これまでたまたま私は斉藤氏の著書を読んでいなかっただけのことであって、読んでいればとっくに推薦していたはずである。

繰り返しになるが、私がこの本をいいなと思うのは、そのわかりやすさである。 取り上げられている売買手法は、いわゆる「突っ込みで行き過ぎた銘柄を買う」アプローチであって、これそのものは珍しいものではない。 SP波動法に代表されるように既に10年以上前から人口に膾炙しているし、同じ「突っ込みで行き過ぎた銘柄を買う」アプローチの中でも、斉藤氏が著書で紹介しているデフォルトのルールが必ずしも最適なのではない。 

本で紹介されているルールは、斉藤氏が本文中にも書いているとおり、自分でコードをかけない人向けのものでネット証券のツールを使うことを前提としたものだから、切れ味が多少鈍いのは当然である。 よりよいものを望む人は自分で検証してオリジナルなルールを策定すればよいだけのことだ。

むしろこの本で見るべきは、そのわかりやすさと、随所に書かれているトレードやマーケット、あるいは分析手法に対する解釈や認識の正しさであろう。 斉藤氏が金融機関に勤務したこともなく、短期間に独自でこれだけの知見を得るに至ったことのほうが驚くべきことだし、実際にトレードで結果を出したならばそれは素直に賞賛すべきことではないか。
 
 
ところで、斉藤氏の著書とはずいぶん異なった相場書に「ヘッジファンドの売買技術」という書籍がある。 これはいわゆるシステムトレーダーの方であれば非常に興味をもち、かつ高く評価するであろう書籍である。

もちろん、私もこの「ヘッジファンドの売買技術」を高く評価するのにやぶさかではない。 だが、評価のポイントはおそらく全然異なるであろう。 私はこの本に書かれている内容の99.9%にはほとんど価値がないと思っている。 価値があると考えるのは2,3行の記述だけである。

だが、その2,3行の記述は非常に高い価値がある。 それくらい重要なことが書いてあるのである。 私の知る限り洋の東西を問わず、「それ」について記述してあるのはおそらく「ヘッジファンドの売買技術」だけである。 他ではまったく見たことがない。 だから、99.9%にはほとんど価値がないものの、その2,3行だけで十分に価値がある相場書だと思うわけだ。

しかし、少なからぬ数の方にとっては、その2,3行を価値があると認識することはあまりないかもしれない。 その場合は当然99.9%の部分のみに目が行って、評価は低くなることもありうる。 当然のことだ。 役に立たないほとんどの部分を読んで評価を下すのならば、駄本と認識されてもしかたがあるまい。 私も件の2,3行がなければそう断じたかもしれない。 このように、相場書の評価は読み手の立場によって極端に変わることもありえるのである。 

従って、私は「ヘッジファンドの売買技術」を多くの方には勧めない。 ほとんどの人にとっては読んでも全然意味がないからだ。 これまでにもごくわずかの人に対して勧めたことがあるだけだ。 これらの人たちは、自分でどこが役に立つか理解できると思ったから勧めたまでである。

その意味では、斉藤氏の著書は総じて非常にわかりやすく、それ1冊で初心者がシステムトレードの世界を無理なく理解し、間違った方向へ進むのを避けられる、入門書として優れたものなのだ。 そこでとりあげられている手法が1種類であることは問題にはならない。 むしろ、一般の投資家がたいした手間隙をかけずにできる手法を紹介しているということのメリットのほうが大きいのではないか。 私がこの本を推すゆえんである。

なお、蛇足ながら「ヘッジファンドの売買技術」の価値ある2,3行は、著者の考えを述べた箇所ではない。 興味のあるかたは探してみてください。



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2008年08月05日(火) 21:22

推薦図書(斉藤氏の著書)

斉藤正章氏の「勝率80%の逆張りシステムトレード術」を読んだ。 これは2年前に発行された本で、私は氏とは面識がないのでこれまで読む機会がなかったのだが、読んでみると結構いい本ですね。 なにより初心者の人にもわかりやすい言葉で書かれていて、システムトレードの入門書として非常によくまとまっていると思います。

斉藤氏が紹介しているのは、よく知られている滝沢先生のSP波動法と基本的には同じ概念のもので、従って定職が別にあるサラリーマンの人でも実行可能なトレード手法です。 この手法は、人口に膾炙しているとは言うものの、私の周囲にもこれで10数年にわたって稼いでいる人も複数いて、環境の変化に対して非常にロバストな手法といえます。 

しかも、それを実行するのには、プログラミングの知識や特殊な環境など必要ではなくて、適当なスクリーニングツールだけあればできるので、個人投資家が始めるのには最適なシステムトレードのひとつだと思います。 私個人は逆張りトレードよりもモメンタムトレードを好みますが、この本で紹介されている手法は逆張りの理想的な使い方に近いと思います。

現に商品のさや取りで有名な個人投資家で私の友人のアラ氏(仮名)はPanのSP波動法を使って、すこしパラメーターをチューニングしただけでずっと使い続けて成果をあげています。 これなどは、システムトレードといっても、全てが敷居が高いものばかりではなく、個々人の事情に合わせて実行可能なものがいくらでも存在することの有力な証左でしょう。

それにしても、この本はわかりやすいです。 滝沢先生の本は学者が書いた書籍の典型で、理系の人が読む場合には全く難がありませんが、高校生程度の初歩的な数学の知識がない場合には読んでも咀嚼できない可能性がありますし、「理論は教えるから、実行にあたっての工夫は自分でやりなさい」的なところがありましたが、斉藤氏の本は読めば誰でも理解できないということはないでしょう。 初心者の方に強く勧めます。


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2008年07月31日(木) 19:54

もっとも易しい数学の推薦図書

コメントで質問をいただいたので回答します。

数学関連でもっとも易しいと私が考えているのは、下記↓のエントリーにも書きましたが、日科技連から出ている大村平氏の一連の著作です。
http://kenzo.enjyuku-blog.com/archives/2007_05_post_71.html

たくさんあるので、全部読む必要はないと思いますが、もし何も類書をお持ちでない場合は、「統計のはなし」「統計解析のはなし」あたりは読んでおくといいと思います。


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2008年07月30日(水) 20:24

数学の推薦図書

もう大学を出てから20年にもなろうとしているから、日々の生活の中で数学を使うことはないのだけれど、相場書を読んでいるときとか、なにか新しいトレードのアルゴリズムを考える際に、たまに公式などを見直す必要がある。 その時に私が参照するのがコレ↓

数学コメンタール(駿台文庫)

高校で使う数学の公式を集めて簡単な解説をつけたものだけれど、非常に重宝する。 別にこれでなくても他に類似のものがたくさん出ているので、既になにかある人は買う必要は全くないが、私にはこれが一番わかりやすい。 いまならアマゾンでみると中古で100円で買える。 価値を考えると信じられないくらい安い!(笑)

 
 
 

私がよく参照するといえば、確率統計の分野ならコレ↓

理工系の数学入門コース・確率統計(岩波書店)

「理工系の~」と名前がついているけれど、中身は非常に易しい。 高校卒業程度の知識があれば問題なく読めます。 相場で使う確率統計の知識はこの書籍に書いてある範囲で十分ではないかと思料。

もちろん、これも他に類書がたくさんあるから、自分にとってわかりやすい解説書が既にあれば買う必要はまったくなし。 私は初版が出たばかりのときに買ったが、いまならアマゾンでみると中古で500円で買える。 これもその価値を考えると信じられないくらい安い!(^^;)


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2008年07月24日(木) 20:36

「大西洋漂流76日間」

東京新聞によると、先日の犬吠埼沖の漁船の沈没は潜水艦との衝突の可能性があるらしい。(@_@)
http://www.tokyo-np.co.jp/article/national/news/CK2008072302000258.html

潜水艦だとすれば海自のものではないとすれば、ロシアか中国の原潜だろうか?
まるで「沈黙の艦隊」の冒頭のシーンみたいだな(^^;)。
この漫画では海江田艦長は日本近海に出没するソ連原潜に、自動操縦で海自のやまなみをぶつけている。


小さな船なら鯨とぶつかって沈んだという可能性もあるが、第58寿和丸は135トンの船だから、どうなのだろう?
そのあたりのことは私は素人なので、詳しい人がいれば教えてくださいな。 <(_ _)>

鯨とぶつかって船が沈むのは、外洋航海をするヨットなどではたまにあるらしい。
「大西洋漂流76日間」を書いたスティーブン・キャラハンは実際に鯨にぶつけられてヨットが沈み、76日間を救命ボートにたった一人で漂流する羽目になっている。

私はもともとトレーダーと漂流者とには似通ったものがあると思っているので、この体験記を非常に興味深く読んだ。
超おすすめです。

絶望的な状況にあってもキャラハンが常に希望を失わず、さまざまな失敗にもめげずあらゆる工夫をこらして76日間を生き抜き、ついに生還するまでの記録です。
これを読むと強い意志と想像力の大切さを痛感します。

ハヤカワから文庫本で出てますので、ぜひ読んでみてください。


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2008年05月16日(金) 02:41

金融マーケット予測

これまで個人投資家にとって運用対象と言えば、株式や不動産、商品先物などが主であったが、近年は外国為替(FX)の証拠金取引が盛んなのだという。 私自身はもう20年以上も前に、いわゆる外貨預金の短期トレード(笑)をしていたことがあるくらいで、FXの証拠金取引はしていないのだが、商品先物取引をしていると、間接的に為替レートにPLが左右されるので仕方がなく(>_<)FXマーケットをみることになる。

ところで、そのための参考にするために書籍で勉強しようとするのだが、巷に溢れている本は、「FXの証拠金取引で一発大儲け!」的なものばかりで(^^;)、直接FXの取引をしない私にとってはほとんど参考にならない。 同じような悩みをお抱えの方に、私の手元にある参考図書を下記に紹介。

「投資家のための金融マーケット予測ハンドブック」住友信託銀行著 NHK出版

この書籍は「予測」という文字がタイトルに入っているけれども、内容のほとんどはグローバルな為替や金利の市場に関わる経済統計の理解や整理の方法について割かれている。 各市場の簡単な歴史的経緯なども掲載されていて、門外漢にはそれなりに勉強になる。 熟読して面白い本ではないが、ニュース等を見てわからないことがあったときに、辞書代わりに参照するには便利な書籍である。

蛇足だが、この書籍の後ろの方に、「テク二力ル分析」に関する章があって、結構なページ数がそれに割かれている。 そして「テク二力ル分析はどんな市場にも適用可能である」なんて記載まであるが、中身は結構笑える。 この銀行が市場予測にテク二力ル分析を使っているなんて話はまったく聞いたことがないのだが...(笑)。


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2008年03月27日(木) 00:09

相場書の翻訳のいろいろ(毒舌モード)

私はいわゆる相場書の類はあまり読まないのだが、海外で書かれたものは少し読む。 なぜかと言うと、向こうのものにはいまでも新鮮なアイデアやものの考え方を紹介していることがあるし、実績のある投資家・投機家は日本には少ないからだ。 念のために書いておくと、もちろん日本の投資家の書いたものを読むことはあって、ここ数年のものでは、炭谷道孝氏の書かれた「炭谷道孝の株投資 必中!時間差売買テクニック」はとても興味深く拝読した。 非常にいい本です。

さて、海外の相場書を読むときには、翻訳書があれば当然(笑)それを読むことになるのだが、なかにはかえってそれで困ったことになることもある。 以前のエントリー(http://kenzo.enjyuku-blog.com/archives/2007_10_post_136.html)で、「伝説のトレ-ダ-集団 夕-トノレ流投資の魔術」はとてもいい本なのに誤訳が多くて残念だと書いたが、でもそれはなんとか読めるレベルだった。 

だが、私がもっと酷いなと思ったのは「実践的スペキュレーツョソ―失敗と成エ力の戦略」で、この翻訳は支離滅裂だ。 確信を持って断言するが、これは絶対にプロの仕事ではない。 翻訳者は日本人の方の名前になっているが、それはおそらく名目上だけで、実際に翻訳したのは本人ではなくて、少し日本語ができる外国人の方か、アルバイトの学生(それも語学専攻ではない)ではないだろうか。 しかも投資やトレードに関する知識は全くない人に違いない。 でなければ、これほど酷い翻訳にはなるはずがない。 

こんなふうに、安易に他人の批判をするのはほめられたことではないし、分別のある人なら慎むべき行為だと思うが、「実践的スペキュレーツョソ」も原書はとてもいい本なのに、このままではあまりに残念なことだ。 著者のビクター・ニーダホッファは自身のトレードのこと(成功も失敗も)を謙虚に語っており、従ってこの本は投資・投機を志す人にとって、参考にできるよい相場書となるはずだった。 だが、私達日本人にとっては原書を読める人は別にして、こんな珍妙な翻訳で我慢しなければいけないのだとしたら、出版社はわざわざ版権をとって翻訳書を出した意味がないではないか? 良書にはまともな翻訳を当てるべきだと思う。

なぜこんなことをしつこく書いているかと言うと、実は先日また酷い翻訳書を読んでしまったのだ(^^;)。 ここではもうあえて名前はださないが、またもや原書はかなりよい相場書である。 だが、翻訳が酷すぎる。 私はこの本は原書を読んでいたので、移動の新幹線の中で翻訳書を読みながら、しょっちゅう違和感を覚える表現に出くわすことになった。 読んでいるうちに、その翻訳のデタラメ加減にあまりに腹が立ってきたので、気分を紛らわそうと社内販売で次々にビールを買って飲んだから、東京に着くころにはベロベロに酔ってしまった(x_x)。

後で原書と照らし合わせてわかったのだが、件の翻訳は原書の内容を大きく削って適当につぎはぎしてある上に、原書に書いてないことが勝手に書き加えられたり、原書と全然違うことが書いてあったりした。 これは非常にまずいのではないか? 翻訳者の方はいったい原書の何が気に入らなかったのだろう? 彼はどうやら「翻訳」をしたのではなくて、翻訳の名を借りて、自分の脳内で作り上げた独自の世界を紙面に落とし込みたかったようだ。 これは「英語ができないから、トレードのことを知らないから、誤訳してしまった。」とかいったレベルの話ではなくて、確信犯的な創作なのだ。 原書の著者にとっても、日本の読者にとっても、とても不誠実な行為だといえよう。

まあ、そういうわけで、翻訳書を読むときには注意が必要だということだ。 仕方がないので、私の場合は、気に入った相場書は原書を手元に揃えることにしている。 英語は苦手なんだけれど(ToT)。


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2007年10月23日(火) 07:20

「伝説のトレ-ダ-集団 夕-トノレ流投資の魔術」読書感想文

最近出版された「伝説のトレ-ダ-集団 夕-トノレ流投資の魔術」を読んだ。 この書籍はタートルズの一人であったカーティス・フェイスが、タートルであった当時のことと、タートルズの使用したトレードルールのこと、そしてシステムトレード全般に対する考察を書いたものだ。 

これまでタートルズに関する書籍としては「タートルズの秘密 - 最後に勝つ長期トレンド・フォロー型売買」しかなかったわけだが、後者は既に印刷が終わっている分を売り切ったら絶版が決まっているので、新しい翻訳書(前者)が出たことは喜ばしいといえる。

内容も後者に負けず劣らずしっかりしたもので、いわゆるシステムトレードに関する技術や知識としては、7割がたはこの書籍1冊でまかなえてしまうのではないかと思う。 ぜひ、一読をお勧めする。

だが、ひとつだけ難点がある。 私も知人に「誤訳が多いよ」と言われて読み始めたのだが、確かにこれは酷い! ためしにざっと数えただけでも80箇所以上の誤訳があった(ToT)。 これでは、原書を読みなれている人以外は、ちんぷんかんぷんのところがかなり出てきてしまうだろう。 おそらく(というか、ほぼ確信に近いが)、この書籍の翻訳者、監修者、編集者といった関係者のなかで、先物市場について知っている人は皆無だったのだろう。 そうでなければここまで酷い訳にはならないと思うのだ。 そして、関係者はトレードなど誰も一度もしたことがないに違いない。

内容はとても良い本なので、増刷がかかるときに、きちんとした対応がなされて、誤訳が修正されることを強く願う。


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2007年10月04日(木) 06:24

「シリコンバレー・ヘッジファンド運用記」読書感想文

アンディ・ケスラー著「シリコンバレー・ヘッジファンド運用記」を読了した。 個人的には今年読んだ相場書籍のなかで最高のものであった。 千代田書店に置いてあるのを見つけて購入し、あまり期待しないで読み始めたのだが、とても面白くて一気に読んだ。 本書は、モルガンスタンレーでハイテクセクターのアナリストをしていた著者が、ヘッジファンドを立ち上げて成功するという実話に基づいている。 

もちろん、この書籍をヘッジファンドの内幕ものとして読むこともできるし、ITバブルとその崩壊の歴史的な検証として読むこともできる。 それだけでも読み物として面白い。 だが、個人的にはこの書籍の価値は、個人投資家が相場を張る対象としてのアセットクラスを選ぶ際の優れた参考書になるのではないかと思っている。

誰でも魚のいないところで釣りをしたいとは思わないだろう。 一匹も魚のいない学校のプールでは、どんなに優れた漁法を用いても、どんなに腕の良いベテランの漁師でも魚を釣り上げることはできまい。 いっぽう、魚影で真っ黒になるほどの漁場であれば、網をいれるだけで、たいして腕の無い人間でも大漁を得ることができる。 本書には、今後ににぎわうであろう漁場(マーケット)はどこかをうらなうにあたって役にたつ知見が述べられていると思う。


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2007年05月29日(火) 20:49

マネーボール②(メンタルタフネス)

「マネーボール」の主人公ともいえるアスレチックスのゼネラル・マネージャー、ビリー・ビーンは、ハイスクールでは将来を期待された野球選手であった。 ドラフトの際には多くの球団がビリーを指名し、欲しがった。 ビリーは自分では大学へ進みたいと思っていたのだが、スカウトに応じ、マイナーリーグでスタートをきることになる。 だが、その後彼がメジャーリーグで活躍することはなかった。 もちろんアスリートとしての能力はまったく問題がなかった。 障害はまったく別のところにあったのである。

以下は「マネーボール」からの抜粋である。 かつてマイナーリーグのチームメートであったレニーを評したくだりだ。
{ビリーの目から見て、レニーの長所は明らかだった。どんな場面になっても動じないことだ。プロ選手としてやっていくうえでは、ある意味、肉体面より精神面がものをいう。 ~(中略)~ 「精神面で言うと、レニーは野球にうってつけだった」「あらゆる失敗を即座に忘れることができ、あらゆる成功を糧にすることができた。 ~(中略)~ それにくらべて、私は正反対の性格だった」}
こうして、ビリーは類まれな才能を持ちながらも、彼に比して能力が劣るライバルたちにどんどん先を超されていった。 メンタルな強さに欠けていたからである。

気をつけなければいけないのは、これはいわゆる「精神論」の問題とは異なるということだ。 日本の悪しき習慣である精神論は、技術や知識の裏づけが全くないまま、ただ「精神的に頑張れば、願いはかなうのだ」というタワケた理屈の類である。 私と同年代以上の方なら経験があるだろうが、子供のころは真夏にスポーツをする際に、水を飲ませてもらえなかった。 水を飲むのは精神がたるんでいる証拠というわけだ。 いったいどこの誰がこんなバカバカしいことをやり始めたのだろう。 小学生の頃、野球をやっていた私もこの被害にあっていたが、炎天下で体を動かし、汗をかいても水を飲むなというのは、子供心にあまりに理不尽だと思っていたので、こっそり水をガブガブ飲んでいた。 そうでなければ、熱中症等で倒れていたと思う。 昨今はさすがにスポーツの世界で真夏に水を飲ませないというシゴキはないだろうが、それは形を変えて、今でもさまざまな組織でこれに類する習慣を見ることが出来る。

話が横にそれた。 さて、ビリーのケースは既に資質が一定以上のグループ内での競争であり、 さらに彼は才能では抜きん出ていたわけだから、彼が負けた理由がメンタル面にあったことは間違いない。 ベースボールに確率・統計的なアプローチと言う冷徹な論理を導入した人間ですら、個々人の成功を最後に決める要素がメンタル面での強靭さにあると確信しているというのは興味深いことだと思う。


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2007年05月27日(日) 20:51

マネーボール(ある弱小球団の奇跡)

「私がこの本を書いたのは、ある物語にほれ込んだからだ。その物語とは、陽の当たらない一部のメジャーリーガーと球団幹部が、はみ出し者として冷ややかな扱いを受けながらも、やがて輝かしい球団をきずきあげていく、というあらすじだ。 ~(中略)~ きっかけは、ごく素朴な疑問だった。(メジャー球団の中でも極めて資金力の乏しいオークランド・アスレチックスが、なぜこんなに強いのか?)」

これはマイケル・ルイスの手による「マネー・ボール」の冒頭の言葉だ。 マイケル・ルイスはその処女作「ライヤーズ・ポーカー」であまりにも有名だが、私はトレーダーとして、この「マネー・ボール」のほうが傑作だと思う。

「マネー・ボール」は野球に画期的な戦略を持ち込んだオークランド・アスレチックスと、その推進役であるゼネラル・マネージャー、ビリー・ビーンに関するノンフィクションである。 ビリー・ビーンは、それまで主としてアスリートの能力を競うゲームであると思われていた「ベースボール」というゲームに、純然たる確率・統計的なアプローチという非常識な戦略を持ち込み、貧乏球団で万年下位のアスレチックスを強力なチームに変えたのだ。

「ベースボール」がスポーツの一つである以上、それを行なうプレイヤーのアスリートとしての能力が、ゲームの勝敗を決める大きな要素の一つであることは間違いない。 だが、ゲームを様々な局面にあわせて分析することにより、勝敗の行方を左右するために必要な能力は、必ずしもアスリートとしての能力に一致していないことをビリー・ビーンは発見した。

こうして、アスレチックスは、スカウト段階からゲームにおける選手の選択、戦術にいたるまで、確率・統計的なアプローチ(クオンツアプローチ)をとることになる。 その試みは既存の概念に照らせばあまりに非常識だったために、当初キチガイ扱いされたが、大方の見通しに反してアスレチックスは快進撃を続けた。

(あぁ、中日ドラゴンズが私土屋をクオンツ・アナリストとして雇ってくれないかな。 でもドラゴンズは強いからダメだろうな。 しかし私を雇えば、戦力は同じでもあと年間5勝ぐらいは上積みできるに違いない...ような気がする(^^;))


このビリーの挑戦はあまりにもアメリカ的だ。 アスレチックスは突飛なアイデアとしか思えないクオンツアプローチを、ビリー・ビーンにとることを許したのだが、日本の球界では絶対にありえないことだろう。 アスレチックスのオーナーは天才か大ばか者だ(笑)。 そしてこの大成功は、世界最大の商品投資顧問会社の創業者にしてオーナーであるジョン・ヘンリーの目に留まることになる。

私は20年前に1度、ジョン・ヘンリーに会ったことがある。 背が高く涼しげな眼、プレゼンの際にも言葉を選んで慎重に話していたのが印象的だった。 そのころ彼の会社は規模としては中堅どころであったが、その後強烈なパフォーマンスでもって、世界最大の商品投資顧問会社へとのし上がっていった。 あれから20年が過ぎ、私は再びジョン・ヘンリーの名前をニュースでたびたび目にすることになる。 名門球団、ボストン・レッドソックスのオーナーとして。

クオンツアプローチによる資金運用によって、自分の会社を大きくしたジョン・ヘンリーは、ベースボールというゲームでクオンツアプローチを用い、目ざましい結果を出しているビリー・ビーンを、ボストン・レッドソックスのゼネラル・マネージャーとして招聘しようとしたのだ。 高額の報酬を提示して。 しかし、「マネー・ボール」にあるとおり、ビリー・ビーンはこの招聘を断る。 貧乏球団から超一流の球団への移籍話であるから、普通は断ることなどありえない。 だが、彼はアスレチックスに残った。 それが何故かは私にはわからない。 アメリカ人にも浪花節が通じるとは思えないが、ビリー・ビーンは彼なりにアスレチックスに対する愛着があったのかもしれない。

ジョン・ヘンリーはビリー・ビーンをレッドソックスに呼ぶことができなかったが、代わりに別のクオンツ・アナリストを採用した。 ジョン・ヘンリーは本気でレッドソックスを強くしたかったのだ。 レッドソックスがアメリカンリーグで宿敵ヤンキースを破り、さらにワールドシリーズで悲願の優勝を果たすのは、それからわずか2年後、2004年のことである。


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2007年05月24日(木) 15:51

書評(AHP入門)

自分がいままでどんな本を読んできたのかなと思って久しぶりに書棚の整理をしていたら、懐かしい本が出てきた。

ゲーム感覚意思決定法・AHP入門 刀根薫著

もう20年前の本なので、いまでもあるかとアマゾンで検索したら、まだ売っているらしい。
なぜか値段は当時より高くなっているが(^^;)

AHPはAnalytic Hierarchy Processの略で、階層構造に基づく分析法の1種である。 一般に物事の意思決定は一つの変数に基づいて行なわれるわけではなく、さまざまな判断基準にもとづき、かつそれぞれは相反する要素をもっていたり、コバリアンスがあったりするのが普通だ。 こういった複雑な環境下で合理的な意思決定を下そうとするアプローチの一つがAHPである。

AHPそのものは、20年前はまだほとんどの分野で応用がなされておらず目新しかったものの、いまでは枯れた技術になっており、解説書もたくさん出ている。 だが、当時はほとんど日本語での書籍はなかったので、上記の本を読んで基礎的な知識を得た。(なのでこの書籍が現在でも最も良いAHP解説書であるというわけではないので、念のため)

トレードシステムを構築するプロセスにおいて、どんな変数をどのように組み合わせていくのかについては、いわゆる「システムトレード本」には全く載っていないので、他の理論書で学ぶしかない。 AHPもその意味では研究に値する分野だと思う。



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2007年05月24日(木) 14:28

相場読本(大村平氏の一連の著作)

下記のような質問をいただいたのでこれにお答えしたいと思う。

>今までどんな本を読んできたのか?知りたいです。
>たぶん投資コーナーの中でも売れていないような本だと思うので。

私はいわゆる相場書はあまり読まない。 自分の読書量の10分の1くらいでしかないと思う。 それでも20年の累計で600~800冊くらいは読んだと思う。 当初はどんな本を読んだらいいか分からなくて、いやゆる株式評論家の書いたものも読んでいた。 でも、バカバカしいのですぐ全部捨てた。

その当時他と違ってこれは良かったと思ったのは次の2冊だ。
① 自立のためにプロが教える株式投資 板垣浩著
② あなたも株のプロになれる 立花義正著
この2冊はいまでも手元に残してある。
大変多くの示唆に富む内容だし、株式評論家の書くものとは明らかに異なっている。
当時の一般常識(?)に照らせば、非常識な本だった。 だからとても気に入ったのだと思う。
これらは有名な書籍なので、多くの人がすでに読んでいると思う。

だが、トレードに役に立ったという意味では、相場書ではないけれど、日科技連から出ている大村平氏の一連の著作が良かったと思う。 当時は新しい著作が出るたびにすぐに買い求めて読んだ。 書店に並んでその日のうちに読破して、記載されている内容の誤りを見つけるとすぐに出版社に連絡して指摘してしまうほど熱心に読んだ(笑)。

機関投資家の中途半端なインテリ(なのか?)の間では、自分が理解できない高尚(?)な理論ほどありがたがる傾向があって、特に外人のこしらえたものほど盲目的に崇拝されている。 本人達はどうせ中身はほとんど分かりもしないのだが、信じていればなにか御利益があると思っているのだろう。

それを考えると大村平氏の一連の著作は高校生程度の知識があれば読める上に、極めて実践的だ。 情報の観点から言うとノイズだらけの相場の世界では、算数の知識はここに書かれていることが使えれば十分だと私は思う。
...って、私のレベルがその程度だということなんだけれども(>_<)


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2007年04月18日(水) 23:45

天才数学者はこう賭ける(続)

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「天才数学者はこう賭ける」の書評をアップしたら、CTAでトレーダーをしている友人からメールが来た。
エド・ソープが運用していたファンド、プリンストン・ニュー・パートナーズのトラックレコードが添付されていた。

本書にも書いてあったけど、実際にチャートで見るとこれはまたすごいね。
20年間負けなしで、驚くべきリターンを出している。
エド・ソープがギャンブルと株式の運用の両方で成功したことから分かるように、これらは本質的には同種のものだと私は思っている。

成功したデイトレーダーにパチプロが多いのも当然だ。



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2007年04月17日(火) 22:17

天才数学者はこう賭ける(書評)

しばらく前に読んだ書籍だが、とても面白かった。

主人公(?)はクロード・シャノンだが、トレーダーには裁定取引で成功したエドワード・ソープや、資金効率を最大にする公式を考案したジョン・ケリーの話のほうが面白いだろう。
内容は数学者が直接、間接に、ギャンブルや相場に与えた影響に関して書いてある。
この本では一貫してギャンブルと株式相場を同類のものだとして扱っていて、とても好感が持てる。

ちなみにエドワード・ソープは初めて、ギャンブルでの必勝法を論文にして公けに出した人物だし、ジョン・ケリーは「ケリー基準」とか「オプティマルF」といったマネーマネージメントの最適値を考え出した人物だ。
エドワード・ソープは数学者としてはB級だったようだが、実践家としての行動力、才覚があったらしく、ラスベガスでも株式市場でもプロとして活躍した。 私もこうありたい(笑)。

この本の登場人物たちの背景にある考え方は、現代投資理論とは対極にあり、いまのところ「天才数学者」たちのほうが圧倒的劣勢に立たされているように見えるが、いずれ歴史がどちらが正しいのかを証明することになるだろう。 もちろん私たちにとっては、本書にあるような考え方がマイノリティーであり続けてくれたほうがありがたい。


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