PR |
|
将棋や囲碁の世界などに過去あったことだが、既にある程度研Qされている局面で、定石(定跡)とは異なる手を打つ棋士が出ることがある。 周囲はその奇妙な行動にクビをひねるが理解ができない。 しかしその棋士は自分のそのオリジナルな手を打ち続け勝ち星を重ねる...
そして、ずいぶん後になって、場合によってはその棋士が故人となってから、実はその新手がその局面では既存の手よりも良い手であることが判明したりする。 当該の棋士は自分だけがその価値を知り、優位に立ち続けたわけだ。
このように、自分が理解できなくてもそれが正しいことはいくらでもありうるのだ。 以前↓に書いたように囲碁や将棋でなくても、技術レベルに応じてなにが「正しい」のかは異なるし、初級者には間違っているように見えることでも、経験を積んだ人間には当然のこととして受け取れることもありうるわけだ。
それは相場においては技術や知識の違いが個々人によって非常にことなるために、特に顕著である。
http://kenzo.enjyuku-blog.com/archives/2008_07_post_291.html
さて、以前に私の上司であったA氏はインベストメントバンクに勤務していた若い頃に、ジョージ・ソロスから注文を受けていた。 当然ソロスの使っていたブローカーは複数社あったが、結構な量の注文をくれていたそうだ。 だが、注文の意図については判じかねることが多かったらしい。
当時彼のいたチームは4人で構成されていて、皆非常に頭が切れる人たちでかつ経験も豊富であった。 そしてソロスから注文がくるたびに、そのトレードの意味しているところについて研究と議論をしたそうだ。 だが、彼らをもってしても詳細は曖昧模糊としてわからないことが多かった。
担当トレーダーに聞けば何らかの回答は得られるが、当たり障りのない理由を教えてくれるだけだったという。 もちろん、一般的にはそれで十分説明がつくし、普通の人間ならそれで納得するところだが、ソロスがわざわざ行なうトレードにしては当たり前すぎてかえって変だという感覚をいつももったという。
トレードの意図が明らかになるのはいつもずっと後になってからだったという。 ポジションを変えたときには奇妙に思えた投資行動も、時間が経ってマーケットのほうが追いついてくると、まるで予定調和のように以前のポジション変化が効を奏するのである。 ソロスは他者よりもずっと先を見ていたのだ。 あるいは他者がまったく気がつかないことを見ていたのだ。
優秀なインベストメントバンカーが4人束になってもかなわないだけのことが、ソロスには当たり前のようにできていたことになる。 当然、一般の人間に彼の行動が理解できるはずもない。 普通(?)の投資家はかなりの割合で、自分が理解できないソロスの行動を「間違っている」と思うのではないか?
だが、この4人は自分達が理解できないことだからといって、「間違っている」という捉え方は決してしなかった。 むしろ、自分達もソロスの見識に追いつこうと研鑽を積んだのだ。 ソロスの注文の真の意図を読もうと皆で努力したのだ。 それから数年経過してこの4人はそれぞれ独立していった。 3人は著名なヘッジファンドの主催者となり、1人は中堅の証券会社の経営者となった。
マーケットにおいて自分が全てを理解・把握し、先を見通せるなどということはありえないのだ。 同じように、自分は常に正しく他者は間違っているなどということもありえない。 従って、一見矛盾している、あるいは奇妙に思えることを聞いたり読んだりしたとしても、すぐに「間違っている」と断じないほうがよいのではないか? それは本当は間違っているのではなくて、単に自分の知識や経験が拙いせいで理解できないにすぎなかもしれないからだ。 私も反省すべきだろう(^^;)。
はじめまして
いつも楽しく読ませてもらっています。
土屋氏のお薦めしてくれる本などもとてもいい本が多いですね。
とてもためになっています。
ありがとうございます。
以前私も「理解できないことは間違っている!?」「分からないことは受け入れられない」などと思っていました。
しかし最近は理解しようと無理にしなくても、まずはすべて受け入れよう。
言葉そのものを自分の中に受け入れようと思うことにしました。
そうするとその時には分からなくても、いつかそのうちにふとしと事がきっかけで理解できてしまうなんてことがあるんじゃないかなということに気づきました。
土屋氏の薦める本などで時には読んでいて初めは難しくて理解できないなと思う本もあるのですが、何度か読んでいるうちに少しずつだけれど「あぁそうか」と理解できたりすると嬉しくなります。
きっと人生も相場もそのようなことの繰り返しなんでしょうね。
>トレードの意図が明らかになるのは
>いつもずっと後になってからだったという
>ポジションを変えたときには奇妙に思えた投資行動も
>時間が経ってマーケットのほうが追いついてくると
>まるで予定調和のように以前のポジション変化が効を
>奏するのである。
大作家の書く名作ミステリーをリアルタイムで読めるみたいなものですね。
その情報で一切の売買は行わないし、お金払ってもいいからそんな体験してみたい
当サイトの提供しているコンテンツの投資対象や投資手法は元本や利益を保証するものではなく、相場の変動や金利差により損失が生じる場合がございます。 投資対象や取引の仕組およびリスクについて十分ご理解の上、お客様ご自身の判断と責任においてお取引いただきますようお願い申し上げます。 信用取引、外国為替証拠金取引、株価指数先物取引、株価指数オプション取引、商品先物取引などの保証金・証拠金設定のある投資対象については、お客様がお預けになった保証金・証拠金額以上のお取引額で取引を行うため、保証金・証拠金以上の損失が出る可能性がございます。 また外国為替証拠金取引の取引レートには売値と買値に差が生じます。 (※外国為替証拠金取引の取引レートには通貨毎に売付価格と買付価格に差額(スプレッド)があります)
当サイトで提供しているコンテンツは、作成時点で得られる情報を元に、細心の注意を払って作成しておりますが、その内容の正確性および安全性を保証するものではありません。 また、投資知識の学習のための参考となる情報の提供を目的としたもので、特定の銘柄や投資対象について、特定の投資行動や運用手法を推奨するものではありません。投資に関する最終決定はお客様ご自身の判断でお願いします。 なお、投資によって発生する損益は、すべて投資家の皆様へ帰属します。当該情報に基づいて被ったいかなる損害についても、情報提供者及び当社(エンジュク株式会社)は一切の責任を負うことはありませんので、ご了承下さい。 また、当コンテンツのすべての情報について当社(エンジュク株式会社)の許可なく転載・掲載することを禁じます。