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東京電力が来年から電気料金を値上げすると言う。 これは原油価格の高騰と原子力発電所が稼動していないことによるコスト高なのだそうだ。 ついでに言うと、経常赤字は4250億円らしい。
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080729ddm008020013000c.html
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080729k0000m020091000c.html
http://mainichi.jp/select/biz/news/20080729ddm001020059000c.html
さて、もう20年以上も前になるが、私が若い頃に働いていた部署の前任者から聞いた話。 その部署はいまでいうOTCのデリバティブを扱っていたのだが、原油に関するエキゾティック・オプションもその在庫にあった。 在ったと言うより、実はかなり力をいれて開発したのだと言う。
なにせ、当時はまだ石油ショックの記憶が誰にでもあるころで、かつ日本の緒産業が石油に依存している事実はあきらかだったわけで、当時の原油の値動きはおとなしかったものの、ヘッジ目的のプロダクトは売れる見込みがあると読んだわけだ。 もちろん、その商品はそこそこ売れて収益に貢献したらしい。
だが、「絶対に売れる!」と意気込んで営業をかけたものの、まったく原油関連のエキゾティック・オプションを買ってくれなかった業種があるという。 それは電力業界だ。
電力会社は、今も昔も石油火力発電所で大量の重油を消費する。 だから、原油価格の高騰は電力会社にとって収益を圧迫するリスク要因である。 これが民間(?)の企業であれば、それだけ大きなリスクに対しては、打てるものならなんらかのヘッジ策をこうじようとすることだろう。 原油関連のエキゾティック・オプションはその手段として最適であるはずだった。
だが、現実はそうではなかった。 勇んで営業に行って、電力会社から返される言葉は、どの電力会社でもいつも同じであった。 「もし原油価格が高騰し、発電コストが上がったとしても、電力会社としては一向に困らない。 なぜならその負担は全部利用者にまわせばいいからだ。 電気料金を上げれば済む話だから、原油価格はリスクなどでは全くない。」「オプションを使ったヘッジ策が上手くいって、コストが自分の会社だけ下がったら、そのことの方がむしろ問題だ。」
私の前任者は、これら電力会社の対応をみて、そのあまりの感覚の違いに唖然としたそうだが、最近の報道を見ると、その体質はいまでもあまり変わっていないようだ。(ToT)
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